S-83型潜水艦に革新的な非大気依存推進システムを搭載開始――通常動力型潜水艦よりも2〜3倍長く潜航可能

スペインの造船会社Navantiaは2024年10月31日、S-83潜水艦に革新的な非大気依存推進(Air-Independent Propulsion:AIP)システムの搭載を開始したと発表した。

同システムは、持続可能燃料であるバイオエタノールを改質して水素を生成し、艦内に貯蔵する。そして、同じく艦内に貯蔵している酸素を使い、燃料電池によって電気を発生させる。この電気で潜水艦のバッテリーを充電することにより、他の通常動力型潜水艦よりも2〜3倍長く潜航できる。

あらゆる深度や条件で運用できるため、海軍のどのような任務でも適応可能だという。S80級潜水艦は、市場でもっとも先進的なAIPシステムを搭載した世界で唯一の3000トン級の潜水艦になる。同システムは、隠密性の高い潜水艦を目指した設計および製造システムと組み合わせることで、国際競争力を高めることができ、さらに同社の国際的なポジションと、関連するエコシステム全体も強化するものだとしている。

関連情報

Navantia begins to embark the AIP equipment on the S-83 submarine

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