ランエボ意識の左右駆動配分、運転が楽しくなるSUV EV「MITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPT」――三菱自動車コンセプトカー

三菱自動車は2017年10月25日、SUV(スポーツ用多目的車)タイプの電気自動車(EV)「MITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPT」を初披露した。東京ビッグサイトで28日から一般公開される「第45回東京モーターショー2017」の同社ブースで展示している。

フロントにモーター1機と、新たに開発した「デュアルモーターAYC(Active Yaw Control)」をリヤに搭載。トリプルモーター方式の4WDシステムを採用した。

同社が販売中のプラグインハイブリッドEV「アウトランダーPHEV」は、フロントとリアにそれぞれモーター1機を搭載するツインモーター方式。車両の前後で駆動配分することで、操縦性と安定性を確保した。ただし同社は「ランサーエボリューション」シリーズにおいて、AYCにより左右の駆動配分を実現している。今回のMITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPTにおいてもリアにモーターを2機載せることで、ランエボと同様に左右の駆動配分を可能に。例えばリアの片輪が氷の上、もう片輪がアスファルトの上にあっても、問題なく前方への推進力を得られるようにした。

トリプルモーター方式を採用して、ブレーキも四輪それぞれに利かせることができる。制御を限界まで突き詰め、上級者にも満足してもらえる車を目指したという。

一方で、自動運転が普及して、多くのドライバーが運転から遠ざかる時代が来ると予測。運転に不慣れなドライバーをサポートする機能も充実させた。

例えば、人工知能(AI)技術を採り入れ、さまざまなセンサーで道路環境や交通状況を認識。AIが考える“規範”とすべきハンドル操作やブレーキのタイミングと、実際の操縦を比較することで、ドライバーの力量を把握する。音声対話やフロントの大型ディスプレイを使用して、“規範”とする運転方法を踏まえて走行ラインの取り方、適切なブレーキのタイミングなどをアドバイス。ドライバーの力量によって、ナビゲーションされる情報量は異なり、レスポンス性なども最適化されるという。

開発プロジェクトに携わった同社エンジニアは、「車というものを、自分で運転して楽しんでもらいたい。身体にフィットする道具というものは、不慣れな人が使っても楽しめるし、プロが使えば素晴らしい性能を発揮するものだと思います」とMITSUBISHI e-EVOLUTION CONCEPTに込めた思いを話してくれた。




関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る