- 2024-4-24
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- 3Dプリント, Advance2, ALM(Additive Layer Manufacturing, Boeing 747, Dassault, Falcon 10X, Pearl 10X, Rolls-Royce, アクセサリーギアボックス, エンジン, ビジネスジェット, 持続可能な航空燃料(SAF: Sustainable Aviation Fuels)
英Rolls Royceは2024年4月3日、ビジネスジェット市場向けのエンジン、「Pearl 10X」の飛行テストを開始したと発表した。このテストは、同社専用のBoeing 747に搭載して実施した。
今回のテストは、Pearl 10Xの開発プログラムで重要なマイルストーンと位置付けられ、同社の成長戦略と関連する。Pearl 10Xは、Rolls Royce製エンジンとして仏Dassaultに初採用され、フラッグシップ機「Falcon 10X」に独占的に供給される。
Pearl 10Xの性能は、旧世代エンジンと比較して5%の効率を向上させつつ、低騒音と低排出ガス性能を達成した。エンジンのコアには、ビジネスジェット市場で最も効率的と評価される「Advance2」を搭載し、高性能低圧システムと組み合わせて、推力は1万8000lbf(約8165kgf)以上だ。これは、ビジネスジェット用としては同社の中で最高出力の機種になる。
地上での試験項目は、100%の持続可能な航空燃料(SAF: Sustainable Aviation Fuels)への対応、3Dプリント技術「ALM(Additive Layer Manufacturing)」で製造した燃焼器の動作、追加の動力を抽出するアクセサリーギアボックスなどのテストを実施してきた。
今回の発表から数カ月間は、米国アリゾナ州ツーソンのパイロットと飛行試験エンジニアが、エンジン性能をテストしていく計画だ。
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Pearl 10X engine takes to the skies for the first time | Rolls-Royce