米陸軍、MQ-1 Predatorに代わる次世代偵察ドローンの実地訓練を実施中

U.S. Army photo by Sgt. Kourtney Nunnery

アメリカ陸軍は2024年12月2日、次世代型無人航空機システム(UAS)の実地試験の状況を、Webサイトで報じた。近年、戦闘の形態はドローンを中心としたものへと急速に進化しており、本件はこれに対応した動向だ。

一般に言うドローン技術にあたる米軍のUASの歴史は、1930年代にまで遡る。特に、1995年に導入された「MQ-1 Predator」は、アフガニスタンやイラクの紛争地で導入され、2018年まで運用され退役した。

MQ-1 Predatorは、現在の短距離偵察(SRR)システムや中距離偵察(MRR)システムの基盤となった防衛装備だ。最新鋭のSRRシステムの1つである「Skydio」の性能は、最長飛行時間30分、航続距離3~5kmで、歩兵や偵察小隊のパトロールを支援する。また、戦場の状況を即時に把握し、地上部隊の展開計画の立案を支援する。

一方、中距離偵察用の「GhostX」システムは、標準キットで15km、長距離用キットを使用すれば25kmの航続距離を持つ。飛行時間は約1時間で、より広範囲な地域の監視、情報収集、偵察能力によって中隊指揮官を支援する。

これらを実戦配備した部隊は、第317旅団の工兵大隊デルタ中隊だ。同部隊で対UAS担当下士官を務めるKevin Sweeny二等軍曹は、これまでに132名の兵士がSkydioの操縦者資格を取得し、機体の組み立てから飛行までを10分以内で完了する体制が整ったと話した。

SkydioやGhostXの操縦は特別な軍事職種は不要で、適切な訓練と認証を受けた兵士なら誰でも操作できる。機体に搭載されたカメラから得られる情報は、指揮官の迅速な意思決定を支援し、同時に兵士たちの安全確保にも寄与する。

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