ハロゲンフリーで難燃性を備えたポリアミド66コンパウンド代替品を開発――コスト効率が高く、薄肉部品の製造に最適 独ランクセス

独ランクセスは、「デュレタン(Durethan)B30SFN31」を用いて、ガラス繊維非強化の難燃性ポリアミド66コンパウンドと同様に短いサイクルタイムで射出成形できるコスト効率の高い代替素材「ポリアミド6コンパウンド」を開発したと発表した。ハロゲンフリーで難燃性を備え、低コストで大量生産が必要な薄肉部品に特に適している。

費用対効果の高いポリアミド66コンパウンドの代替品となるポリアミド6コンパウンドは、熱安定性を備えており、アメリカ保険業者安全試験所(UL)が策定する検査規格UL94燃焼性試験で要件を全色で満たし、0.4~3.0mmの厚さの試験片でV-0クラスのテストに合格している。

ULイエローカードには「全色」と記載されており、同社がユーザーの希望に応じて着色したプラスチックをすぐに使用できるため、ユーザーが着色したり、UL認証を受ける手間や費用をかける必要がない。

また、高電圧でも優れた耐トラッキング性により、600Vで高いトラッキング抵抗(IEC60112/CTI値A法による試験)を示すため、沿面放電による短絡や欠陥のリスクを低減。コンパクトなコンポーネント設計ができ、装置の小型化を進められる。

機械的な歪みに対する塑性変形能力の指標である高い破断点伸び率もメリットの一つで、製造直後から部品を取り付けることができる。例えば、一体化されたスナップフィットでも勘合の際の破断が起こらないという。

さらに溶融流動性に優れており、非常に繊細な薄肉形状のコンポーネントの射出成形が容易になる。非強化で難燃性を備えたポリアミド66コンパウンドと比較し、より低温でスムーズに成型できる。

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