ドローンの安全対策機能となる、衝突警告システム――欧州のEurodroneに搭載予定

Graphics: AIRBUS

多国籍防衛企業であるHENSOLDTは2023年8月1日、ドローン用の次世代の衝突警報システムを開発する計画を発表した。同社は、ドイツ連邦軍のレーダー技術における長年のパートナーであり、世界規模で事業を展開している。

この研究開発はドイツ連邦軍の委託によるもので、衝突の危険検知と回避を目的とした「Detect and Avoid(DAA)」レーダーの実証研究だ。開発のゴールとして、欧州で開発が進む次世代ドローン「Eurodrone」への適用を目指す。

DAAの機能は、空域内で自機に接近してくる飛行物体を検出して分類し、飛行軌道を高精度に予測することにより、衝突の回避行動に必要な計算を支援する。開発予定のレーダーは、無人航空機に搭載されるDAAシステムを構成する、重要なセンサーの1つとなる。

HENSOLDTは、DAAシステムの構想立案と設計を通して、リスクを最小限にする研究を進めてきた。また、研究の過程で実施された飛行試験では、すでにその機能や能力を実証してきた。

このレーダーは多機能設計が特徴で、気象レーダーの機能も統合できる。同社は、ミッションクリティカルな用途を持つDAAの研究戦略として、今後、安全要件の実装と、同国内外の航空安全当局 (EASA、LBA) での承認に注力する予定だ。

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