ARM、ADAS向け新型画像処理プロセッサー「ARM Mali-C71」発表

英ARMは2017年4月25日、先進運転支援システム(ADAS)向けの画像処理プロセッサー(ISP)「ARM Mali-C71」(Mali-C71)を発表した。

Mali-C71は同社のIPSコア「Mali Camera」ファミリーの最初の製品となる。過酷な条件下で複数のカメラを管理する高度な画像処理能力など、厳格な自動車用機能安全規格に適合するように設計されている。

Mali-C71は、状況によっては人間の視力を上回る最大24ストップの超ワイドダイナミックレンジ(UWDR)を持つ。ノイズを削除し、複数のカメラの露出を処理してUWDRフレームを作成、ディスプレイやコンピュータービジョンエンジンに送信する。

歩行者検知や眠気検知システムなどのADASへ入力に使われるカメラは、最も厳しいレベルの信頼性と機能安全の規格に適合する必要がある。Mali-C71はISO26262、ASIL D、IEC61508、SIL3などの機能安全規格に適合するように設計されており、対応するセーフティパックも提供される予定だ。さらに300以上の専用障害検出回路によって、低レイテンシーで高度なエラー検出機能も実現した。

電子ミラーや眠気検知、歩行者保護システムなどを始めとするADASアプリケーションの進化によって、車1台あたりのカメラ搭載数は増加する傾向にある。加えてセンサーフュージョン技術がスマート化するのに伴ってRAWデータをディスプレイ用の高画質データに変換するISPの機能部は、エンコード処理だけではなく、コンピュータービジョンも統合したADAS SoCの形に統合される。これらによって、ADAS SoCには複数のカメラを管理する能力と、高度なレベルでの安全性/信頼性が求められるが、それを1つのSoCで実現することは困難であった。

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