OIST、キノコ型ナノ構造のバイオセンサーにより細胞培養のモニタリングに成功

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沖縄科学技術大学院大学(OIST)は2018年2月23日、キノコ型ナノ構造のバイオセンサーを開発し、細胞培養をモニタリングすることに成功したと発表した。

ナノプラズモニックと呼ばれる、照射される光に対して、通常の反射とは異なる光の散乱や吸収を生じるナノ構造の物質表面の性質がある。この性質は、高感度なバイオセンシングやデータ保存装置、 さらには照明や太陽電池などさまざまな応用が可能なため、材料科学だけでなく、生物学や物理学の分野からも注目も集めている。その応用の一つに、生きた細胞のリアルタイムな活動状態の測定が挙げられる。しかし、従来のナノプラズモン特性を持つナノ材料では、ナノ材料の毒性によって細胞が死滅してしまう。また、表面全体の均一性を保つことが難しく、広い面積に拡張できないなどの課題があった。

そこで研究グループは、ガラス表面に二酸化ケイ素の軸と金原子の笠から構成されるキノコ型ナノ構造を持ったバイオセンサーを開発。7日以上の細胞培養に成功した。このキノコ型ナノ構造がナノプラズモン特性を持ち、1000の細胞の内、16の細胞で増殖したことを検出。高感度なセンサーとして機能することを確認した。また、大型のバイオセンサーを作製するための新しい印刷技術を開発。2.5×7.5cmの基材上に約100万個のキノコ状構造が並んだ材料を開発することに成功した。

研究グループは、同技術は、抗体などの低濃度の物質を感知できるため、疾患を初期段階で検出する潜在能力があると説明。さらには、単一の分子でさえも検出できる高感度のバイオセンサーを製作できるとしている。 また、将来的には、汚染リスクを遠隔で読み取れるワイヤレスマイクロ流体装置など、ナノプラズモニック材料が新技術に組み込まれていく時代がやって来るかもしれないとしている。

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