可視光応答型光触媒や人工光合成にも応用可能――GSアライアンス、グラファイト状窒化炭素を合成し商業化

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GSアライアンスは2018年10月4日、可視光応答型光触媒や人工光合成にも応用できるグラファイト状窒化炭素(g-C3N4)を合成し、製造販売を可能にしたと発表した。グラファイト状窒化炭素の商業化は世界初としている。

太陽光で水を分解して水素と酸素を生成する光触媒反応の研究は昔から進められており、化石エネルギー使用の削減が要求されている昨今では、さらに注目度が増している。しかし、従来のアナターゼ型酸化チタン(TiO2)などの光触媒では、太陽光のうち3~4%の割合しかない紫外光しか利用できないため、水から水素への太陽光エネルギー変換効率が低いという問題があった。また可視光応答型光触媒としては三酸化タングステン(WO3)も有効だが、タングステンは希少金属のためコスト面などで問題があった。

窒化炭素の原料は資源として豊富に存在し、安価かつ安定に供給できる資源制約が少ないものから作ることができるため、次世代の光触媒材料として期待されている。グラファイト状窒化炭素は、金属を含まない有機系の半導体光触媒で、これまでに可視光照射下で水素と酸素を生成することが報告されていた。グラファイト状窒化炭素は、化学的/熱的安定性を有し、原料価格も安いという利点があり、光触媒以外にも光電気化学、蛍光イメージング剤などへの応用も進められている。

また、グラファイト状窒化炭素と最適な金属錯体、金属酸化物、金属窒化物、黒リン酸などの有機化合物とを組み合わせることによりCO2を還元し、ギ酸や一酸化炭素といった有用物質を常温常圧下で製造できる、人工光合成反応として用いることも可能だ。

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