- 2024-12-25
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- 3Dプリントモデル, Boeing, F/A-18, L3Harris, Threat Air Defense Lab(TADL), アメリカ海軍航空システムコマンドチーム, シミュレーションテスト, チャンバー試験, ハードウェア適合チェック, 先進電子戦(ADVEW)システム, 物理的インターフェース, 脅威対応技術, 閉ループシミュレーション環境, 電子戦(EW)システム
アメリカの防衛関連テクノロジー企業L3Harrisは2024年11月21日、アメリカ海軍の「F/A-18」戦闘機(愛称 Super Hornet)用の先進電子戦(ADVEW)システムのハードウェア適合チェックとシミュレーションテストに成功したと発表した。
F/A-18はBoeing製で、今回の試験は次世代の電子戦(EW)システムを開発するために、2023年に締結された8000万ドル(約125億6000万円)の契約の一環だ。
ADVEWシステムのハードウェア適合チェックは、同年8月にL3HarrisとBoeingのチームが2日かけて行った。L3Harrisのチームは、コネクターや配線を含むシステムの3Dプリントモデルを使用し、システムの物理的インターフェースが航空機と適切に統合できることを確認した。
この成果は、新しい技術をテストし開発する際に3Dプリントモデルを使うことの利点を示している。部品の詳細な物理的レプリカを作成することで、正式なプロトタイプ修正期間より前の早い段階で、潜在的な問題を特定し解決できる。
また、L3Harrisとアメリカ海軍航空システムコマンドチームは、海軍のThreat Air Defense Lab(TADL)でADVEWの性能を検証した。TADLは、政府によって認証された脅威モデルに対する性能を評価するための、閉ループシミュレーション環境を提供している。ADVEWは5日間にわたる厳格なテストで期待通りの成果を上げ、高度な脅威対応技術における最先端の性能を示した。
L3Harrisは2024年末までに、海軍とともに次の主要な設計見直しを実施する計画だ。2025年第1四半期にプロトタイプの統合とテスト、第2四半期に初期システムの納入を予定している。海軍は2025年後半にチャンバー試験を実施し、実際のF/A-18に搭載されたシステムを検証することを目指す。