- 2018-1-16
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- A1030GFLC, A1030TMC, AI310A20BM, E5000G30HC, XecoT, ポリアミド樹脂, ユニチカ, 自動車ダクト部品耐熱ブロー成形用グレード
ユニチカは2018年1月15日、様々なブロー成形工法や自動車ダクト部品の性能要求に適用可能な、ブロー成形用ポリアミド樹脂製品群「自動車ダクト部品耐熱ブロー成形用グレード」を開発したと発表した。3種の樹脂をベース樹脂とした4種の製品で構成されている。
燃費向上を目的とした自動車エンジンのダウンサイジング化に伴い、動力低下を補完するターボチャージャーの採用が進んでいる。ターボチャージャーとエンジンを繋ぐターボダクトは、従来は金属が利用されていたが、近年ではブロー成形技術で成形されたポリアミド6、66樹脂を中心とした、エンジニアリングプラスチック樹脂製ダクトの採用事例が増えている。
採用事例の増加を受けて、ブロー成形も、ダイレクトブロー成形のほか、サクションブロー成形、3次元ブロー成形など、幅広い工法の導入が進んでいる。また、より高い耐熱要求に対応するため、PPSなどのスーパーエンジニアリングプラスチック樹脂の採用事例も出てきている。こうした動きに伴う樹脂製品への要望の多様化に対応するため、同社では今回、様々な工法や性能要求に適用可能な製品群を開発した。
今回の新製品群は、ポリアミド6樹脂をベースとしたA1030TMC、A1030GFLC、ポリアミド66樹脂をベースとしたE5000G30HC、高耐熱ポリアミド樹脂「XecoT」をベースとしたAI310A20BMの4製品で構成されている。3種の樹脂により様々な耐熱要求に対応可能となっており、エンジン吸排気系を中心に様々な用途展開が考えられる。また、XecoTは耐熱性以外にも、優れた耐薬品性や冷却水に対する耐久性(LLC耐性)から、エンジン冷却水の配管などにも適している。同社独自の樹脂設計とコンパウンド技術を基に、様々なブロー成形工法に適した溶融粘度の調整が可能だ。
今後同社では、自動車エンジン部品の吸排気用を中心としたダクト・配管向けに製品開発、用途開発を進め、2022年度に10億円の販売を目指す。