- 2018-1-19
- 機械系, 製品ニュース
- 3Dプリンター, クラレノリタケデンタル, 光造形
クラレノリタケデンタルは2018年1月18日、光硬化樹脂にレーザー光を走査させて歯科用模型を製作する装置「カタナ 3Dプリンター DWS-020D」を同年1月22日に発売すると発表した。伊DWSと代理店契約を締結し、国内の歯科技工所向けに販売する。
近年、歯科業界でもデジタル化が加速している。患者の歯型をデジタルデータとして取得できる口腔内スキャナーも登場し、これまでシリコンなどの型取りから作製していた石膏の歯型に代わり、歯型のデジタルデータを即座に技工所に送れるようになった。
これにより歯型模型なしでも被せ物を作製できるようになったが、噛み合わせなどを確認するために歯型模型が必要になる場合もある。この歯型模型をデジタルデータから作製するため、3Dプリンターの導入を検討する技工所が増えている。
同製品は、ガルバノミラーと呼ばれる反射ミラーを動かすことでレーザー光を走査させ、液体の樹脂を線状に硬化させる「ガルバノスキャナー方式」を採用した。表面に露出する造形物外周部をなぞるように光を走査させるため、表面が滑らかだ。また、レーザー光の幅を50μmにすることで、歯科用模型に求められる高精度な造形が可能となっている。
さらに、プラットフォームと呼ばれる台座を吊り上げるように光造形を行うリフティングシステムの採用により、材料の樹脂に無駄がなく少量で済ませることができ、交換も容易だという。レーザースキャニングスピードは最大4300mm/秒で、造形エリアは130×130×90mm、価格は490万円(税抜)となる。