競合製品を40%上回る性能を持つ176層の3D NANDフラッシュメモリを出荷 米マイクロン

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米マイクロンテクノロジーは2020年11月9日、史上最高の密度とパフォーマンスを持つ世界初となる176層の3D NANDフラッシュメモリ「176層トリプルレベルセル3D NAND」の出荷を開始したと発表した。新しい176層技術と最先端のアーキテクチャにより、大幅にアプリケーションのパフォーマンスが向上する。

176層トリプルレベルセル3D NANDは、積層数で最も近い競合製品を40%ほど上回る性能を持つ。同社の第5世代3D NAND、第2世代のリプレースメントゲートアーキテクチャを採用。読み書きのレイテンシ(遅延時間)が前世代の3D NANDと比べ35%以上改善しており、劇的にアプリケーションのパフォーマンスが向上している。ダイサイズは、クラス最高の競合製品と比べ30%小型化。コンパクトな設計で、スモールフォームファクタを使用するソリューションに向いている。

また、高い汎用性と圧倒的なメモリ密度を持ち、モバイルストレージ、自律システム、車載インフォテインメント、クライアント、データセンター向けのSSDなどの幅広い分野で役立つという。データセンター向けSSDの重大な設計基準であるサービス品質(QoS)も改善され、データレーク、AI(人工知能)エンジン、ビッグデータ解析などのデータ集約型の環境やワークロードを高速化する。

5Gスマートフォンでは、アプリの起動や切換えがQoSの向上によって高速化。モバイルデバイスの使用感がさらにシームレスで応答性に優れたものになっており、低レイテンシな5Gネットワークを活用した真のマルチタスクに対応する。

同社の第5世代3D NANDは、Open NAND Flash Interface(ONFI)バスでの最大データ転送速度が毎秒1600メガトランスファー(MT/s)となり、前世代よりも33%改善。ONFI速度が増し、システムの起動が高速化してアプリケーションのパフォーマンスが向上する。また、ワンパスプログラミングアルゴリズムを採用しており、ファームウェア開発を簡素化。市場投入にかかる時間を短縮する。

チップのロジックの上に多層スタックを構築するCMOSアンダーアレイ(CuA) 技術を採用。これは、狭い空間により多くのメモリセルを詰め、176層NANDのダイサイズを大幅に縮小し、ウエハーごとの記憶容量を増やす技術となる。

また、次世代NANDに向けてスケーラビリティとパフォーマンスを改善するため、NANDセル技術をフローティングゲート方式からチャージトラップ方式に移行。シリコン層の代わりに伝導性の高い金属ワード線を用いるリプレースメントゲートアーキテクチャとチャージトラップ技術を組み合わせ、圧倒的な3D NANDパフォーマンスを達成している。今後、この技術を活用して積極的なコスト削減策にも取り組んでいく。

最先端技術の採用は耐久性の向上にも貢献しており、モバイルストレージは176層NANDの交換ゲートアーキテクチャにより、混合型ワークロードのパフォーマンスが15%高速化することで超高速のエッジコンピューティングを提供する。

176層トリプルレベルセル3D NANDは、シンガポール工場で量産し、CrucialコンシューマーSSD製品ラインなどを通じて出荷する。同社は、2021年中にこの技術を採用した新製品をさらに投入する予定だ。

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