圧延機ワークロール用軸受の新製品を発売――過酷な水環境下における寿命を最大化 日本精工

圧延機ワークロール用軸受

日本精工は2019年4月2日、製鉄設備に使用される圧延機ワークロール用の新製品「長寿命・耐水グリース密封型四列円すいころ軸受」の販売を開始したと発表した。同製品は新開発グリースを採用することで、過酷な使用環境下で軸受内に水が浸入する場合でも寿命延長が可能だ。

製鉄設備の圧延機ワークロール用軸受は、大きな荷重を受けた状態で高速回転で使用されるのに加えて、高温で水、鉄粉が混入するなど過酷な環境で使用される。特に、冷却水が軸受内に浸入することで潤滑不良を起こし、早期損傷(はく離、焼付き、錆など)が発生する場合がある。日本精工はその対策として、密封設計とともに水混入侵入の影響を最小化するグリース技術を活用した製品開発を進めてきた。

同製品は密封化により水浸入を抑制、メンテナンスに使用するグリース使用量を削減した。加えて、軸受内部の設計最適化により、負荷能力(定格荷重)を最大化した。さらに、グリース組成の最適化により、軸受の軌道面ところの間に、厚い油膜と保護膜を生成させることで金属接触を防止。そして、特殊添加剤の配合で錆び発生を防止することで潤滑性能を向上させた。この結果、ワークロール軸受の実働時間が8ヶ月未満の寿命に対して2倍以上の16ヶ月以上を達成した。

長寿命化された同製品を使用することで、軸受の製造や廃棄時に発生するCO2 の削減や、設備の稼働率向上、メンテナンスコストの削減が可能だ。

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