ジェイテクトは2021年4月27日、農業機械向けの高耐泥水性シール付玉軸受を開発したと発表した。同年10月より同社グループのダイベアが量産を開始する予定で、年間売上高2億7500万円を目標に掲げる。
トラクターやプランターといった農業機械は泥水中で用いられるため、従来短いライフサイクルで取り換えやオーバーホールを実施する必要があり、メンテナンスコストや廃棄処理の面で課題となっていた。
今回同社は、従来自動車のハブユニットに用いる高密封軸受のシールを応用し、高泥水性シール付で壊れにくい玉軸受の開発に成功した。
同製品は、従来品の2つのラジアル方向リップに加えてアキシアル方向のリップを追加しており、形状の最適化と低トルク化、高密封性を実現した。
3リップと形状最適化、シールドによるラビリンス効果により、耐泥水性が従来品と比較して2倍以上向上したほか、シール形状の最適化によりトルクが40%低減している。
同社は今後、国内外の農業機械メーカーに向けて販売を進める。