ヒアラブル機器でワイヤレス給電を可能に――超小型チップセットをラピスセミコンダクタが開発

ラピスセミコンダクタは2018年3月19日、ウェアラブルデバイス向けの小型ワイヤレス給電制御チップセット「ML7630(受電、端末側)および「ML7631(送電、充電器側)」を開発したと発表した。同社によると世界最小サイズだという。

近年、耳に付けるタイプのウェアラブルデバイス、いわゆるヒアラブルデバイスが数多く発売されており、注目を集めている。ヒアラブルデバイスは超小型の機器が多く、従来のMicroUSBコネクタなどの給電用端子が小型化に対する課題の1つとなっている。

今回開発した給電制御チップセットは、ウェアラブルデバイスの中でも特に小型化への要求が高い、Bluetoothヘッドセットなどのワイヤレス給電に適した給電制御チップセットだ。13.56MHzの高周波帯で電力伝送を行うことで、1μH程度の小型アンテナを使用することが可能。さらに送受電に必要な機能を1チップに収めたことで、MicroUSBコネクタを使用した場合と比較して、給電部の専有面積を50%まで削減することができる。小型化に加えて、端子レスとしたことで、充電利便性や防水性、防塵性の向上にも貢献する。

その他、受電側のML7630は給電時に生成されるアンテナの磁界から電力を供給できるので、バッテリーが空でも動作を開始できる。また、NFC Forum Type3 Tag v1.0 機能を搭載しているので、NFCタッチによるBluetoothのペアリングをサポートする。さらに、送電側のML7631は、モバイルバッテリーなどのUSB電源から供給される5Vで動作するため、充電器の小型化に貢献するという。

同チップセットは現在サンプル出荷中で、2018年5月から量産開始の予定だ。

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