- 2021-1-9
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- Hadas Mamane, Journal of Photochemistry and Photobiology B: Biology, エアコン, コロナウイルス, テルアビブ大学(TAU), 換気システム, 紫外線発光ダイオード(UV-LED)
イスラエルのテルアビブ大学(TAU)は、紫外線発光ダイオード(UV-LED)の様々な波長によるコロナウイルスに対する殺菌効果の研究を行い、UV-LEDでコロナウイルスを効率的、迅速、かつ安価に殺菌できることを証明したと発表した。研究成果は、科学ジャーナル『Journal of Photochemistry and Photobiology B: Biology』の2020年11月号に掲載されている。
研究を主導したHadas Mamane教授は、「現在世界中で、コロナウイルスを殺菌するための効果的な解決策を探している。LED電球をベースにした殺菌システムは、換気システムやエアコンなどに設置し、空気を吸い込んだ後、室内に放出する空気を殺菌することが期待できる」と、説明する。
研究者らは、コロナウイルスを殺菌するための最適な波長をテストし、波長285nmの紫外線が265nmと同じくらい効果的にウイルスを消毒し、30分もかからずにコロナウイルスの99.9%を殺菌できることを発見した。285nmのLED電球のコストは265nmの電球よりはるかに安価で入手しやすいため、この結果は重要だという。
Mamane教授は、「エネルギーをほとんど消費しない、安価で入手しやすいLED電球を使ってウイルスを殺菌できた。生活のあらゆる分野で安全かつ迅速にそのようなLED電球を使用することを考えると、これは商業的、社会的に意味のあることだ」と、述べている。
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