米Sikorsky、ティルトウイング構成のハイブリッドVTOL機の開発計画を発表

米Lockheed Martinの子会社、米Sikorskyは2024年2月27日、ハイブリッド動力をもつ、ティルトウイング構成の垂直離着陸機(HEX/VTOL)の開発計画を発表した。同機は、同社が今後展開する、大型の次世代VTOL航空機の最初のモデルになる。

同社はこの計画を「HEXデモンストレーションプログラム」と呼び、高速で500海里(約926km)を超える航続距離と、機械システムの数を減らし、簡略化することでメンテナンスコストを抑える点を重視している。

開発計画には、従来のヘリコプター型をはじめ、翼を持つ機体構造まで、さまざまな形態が含まれる。また、複数のレベルで電動化が施され、オプションで高度な自律システムを備える予定だ。

SikorskyのPaul Lemmo社長は「自律性と電動化は、大型VTOL航空機の飛行の安全性と運用効率に大きな変化をもたらす」と述べ、「このプログラムが、商用および軍用顧客向けに展開予定の次世代機ファミリーを設計するうえで、貴重な知見となる」としている。

動力システムの開発は、Sikorskyの試作グループである米Sikorsky Innovationsと、米GE Aerospaceによる600KWの電気モーターを備えたハイブリッド電力システムのテストベッドを設計し、その最終段階に入っている。

このテストベッドは、後続のデモンストレーター機(1.2MWクラスのタービン発電機と関連パワーエレクトロニクスを搭載し、最大総重量約4080kg)のホバリング性能を評価するための最初のステップだ。

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