大林組は2024年12月16日、ピーエスと共同で、冷温水パネルの熱伝導と輻射熱を活用した局所冷暖房システム「Comfy TOUCH」を開発したことを発表した。
商業施設のテラスやガレリアなどの半屋外空間で夏や冬に快適な温度を保つためには、冷暖房に多くのエネルギーが必要だ。また、冷暖房を1台の機器で兼用できないことも課題だった。
今回開発したComfy TOUCHは、ベンチなどの家具や床に取り付けた冷温水パネルに30℃程度の水を流すことで、熱伝導と輻射熱により涼しさや温かさを感じることができる冷暖房システムだ。
利用者がベンチなどに接触したり近づいたりすることで涼しさなどを感じるため、従来の半屋外空間の空調と比較して局所性が高く、エネルギー効率が高いのが特徴だ。これにより空調のためのランニングコストが抑制できる。同社によると、従来型の空調設備と比較して約10%程度の消費電力で、半屋外空間で快適に過ごせる環境を提供できるという。
また、30℃前後の中温度帯の水を使用するため、井戸水や地下水などを活用しやすいのも特徴だ。
冷温水パネルは鋼製だが、それ以外の部分にさまざまな素材を用いることでデザインを工夫したり、家具や床と一体化したものも製作可能だという。