サブミリ単位でオーダーメード――3Dプリンティング技術を活用した自転車用シューズ

化学/素材メーカーの米Lubrizolは2024年11月12日、米Lore Cycleと提携し、独自の3Dプリンティング技術を活用したカスタムサイクリングシューズ「Lore Two」を開発したと発表した。

Lore Twoは、ユーザーの足を3Dスキャンし、1人1人にフィットする履き心地を実現するサイクリングシューズだ。シューズのアッパー部分にはLubrizolの熱可塑性ポリウレタンを用い、軽量かつ耐久性に優れた構造になっている。従来の靴とは異なり、個人の足型や生体力学を考慮したデザインにしたことで、足裏の圧力を軽減し、足指が荷重に応じて広がるようにトゥボックスに余裕を持たせた。

また、従来のシューズではアッパーの素材がやわらかく、ペダルを回して足の位置が“6時”と“12時”に来るとデッドスポットとなり、足の上側に力を逃してしまっていた。LoreTwoは独自のアッパーパネルを採用することで、力の損失を最小限に抑え、地面反力を増大するように設計されている。

LoreTwoを購入する場合、まずはバイクショップなどの店舗内に置かれたスキャナーを使って足のサイズを計測する。サブミリ単位の精密さでシューズをデザインし、3Dプリンターなどを使ってシューズを形作る。その後、購入者のところへ直接配送されるという。

LoreTwoには、一部にナイロンを採用した「LoreTwo Low Nylon」(1349ドル。約20万7000円)、Low Nylonよりも軽量で反応性に優れた「LoreTwo Low Carbon」(1649ドル。約25万3000円)、アッパー部分に独自開発のパネルを取り付けた「LoreTwo Mid Carbon」(1849ドル。約28万4000円)の3モデルがある。

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