富士通研究所、FPGAをアクセラレーターとして活用したWAN高速化技術を開発

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FPGA搭載サーバーを活用したWAN高速化処理の実装

富士通研究所は2017年12月11日、FPGAを搭載したサーバーを活用して、クラウド間の大量データ転送で最大毎秒40Gbpsの転送速度を実現するWAN高速化技術を開発したと発表した。この技術を搭載した製品を2018年度中に富士通から提供することを目指す。

クラウド間のWAN(Wide Area Network)回線は1Gbpsから10Gbpsへの移行が進みつつあり、より高速なデータ転送が求められている。従来転送データの圧縮や重複除去などの技術で高速化が図られてきたが、WAN回線が10Gbpsになりデータ量が多くなったことで、サーバー内での圧縮・重複除去の処理速度がボトルネックとなっていた。このため、さらに処理速度の速いWAN高速化技術が求められていた。

今回同社では、サーバーに搭載したFPGA(Field Programmable Gate Array:製造後に回路構成をプログラム可能な汎用デバイス)をアクセラレーターとして活用し、クラウド上で利用可能で10Gbps以上でも実時間動作が可能なWAN高速化技術を開発した。WAN高速化技術のうち特徴量計算や圧縮処理などに特化した専用演算器をFPGA上に高並列に実装するとともに、予測した各処理の完了タイミングに合わせてデータを演算器に供給することで高並列動作を可能とするFPGA並列化技術により、データの圧縮・重複除去処理に要する処理時間を大幅に削減した。

また、従来は重複判定結果に基づいて可逆圧縮処理を行うかどうかを決定するため、FPGA側で実行される重複判定の前と後の処理で2度データを読む必要があり、オーバーヘッドが大きく十分な性能が出ないという問題があった。今回、まずFPGA側で重複判定前処理と圧縮処理を実行しておく方式にしてオーバーヘッドを低減し、CPUとFPGAアクセラレーターの効率よい連携動作を実現している。

今回の技術をFPGA搭載サーバーに実装し、サーバー間を10Gbps回線で接続して、ドキュメントや画像データなどの定期的なバックアップを模擬した実験を行ったところ、業界最高という最大40Gbpsの実効転送速度を確認した。この技術により、様々な企業や拠点間で大量のデータを共有し活用する次世代のクラウドサービスが実現できるとしている。

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