SiCパワー・モジュール5製品を発表――現代自動車のEVに搭載予定 STマイクロ

STマイクロエレクトロニクスは2023年1月17日、SiCパワー・モジュール5製品を新たに発表した。

同製品群は、同社の第3世代STPOWER SiCパワーMOSFETを搭載。電力密度や電力効率に優れており、電気自動車(EV)の性能向上や航続距離延長、充電時間短縮に寄与する。

トラクション・インバータ向けのプラグ・アンド・プレイに対応すべく、直接液冷方式をサポートした。ピンフィン・アレイによって熱損失を低減する。

最大接合部温度は175℃。プレスフィット接続や基板へのダイ焼結処理を採用しており、車載用途での長寿命化に寄与する。

また、熱効率や機械的強度に優れるアクティブ・メタル・ブレイズ(AMB)基板技術を用いており、各基板には専用のNTCサーミスタを実装した。溶接とネジ止めバスバーのいずれかを選択できるため、さまざまな実装要件に対応できる。

加えて、ロングバスバー・オプションにより、モーター電流を監視するホール・センサが選択可能となっている。

現代自動車は、同社のEVプラットフォーム「E-GMP」に同製品群を採用した。同社のEV「KIA EV6」への搭載が予定されている。

5製品のうち、1200V耐圧の「ADP280120W3」「ADP360120W3」「ADP480120W3(-L)」は既に量産中となっている。また、750V耐圧の「ADP46075W3」「ADP61075W3」は、2023年3月までの量産開始を予定している。

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