ヘイズ・ジャパン、調査研究に基づき日本のIT業務委託の現状を発表――業務委託を取り巻く認識は候補者と雇用者の双方で向上

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ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパンは2018年5月10 日、同社が毎年発表している「ヘイズ・グローバル・スキル・インデックス」に基づき日本のIT業務委託の現状をまとめた。

ヘイズ・グローバル・スキル・インデックスは、英ヘイズが調査会社の英オックスフォード・エコノミクスと共同で2012年から実施している、世界33カ国の労働市場における人材の需給効率を評価・分析した調査研究。「人材ミスマッチ」のほか「労働市場の柔軟性」など7項目につき、国ごとに状況を0~10.0の数値で表す。2016年版では日本の人材ミスマッチに関しては9.8という評価だったが、2017年版ではその値が9.9に上昇していた。

IT分野で企業がスキル不足に陥る理由の一つとして、社員を部門間異動させる日本企業の文化が挙げられるという。職務に特殊な専門スキルが求められる場合、社内のゼネラリストでは力量不足であることに企業は気づき始めており、その場合はより高いレベルのIT業務委託を求めることになるとみている。

IT業務委託市場で求められる主な職種はプロジェクト変更管理の分野で、なかでもビジネスアナリストとプロジェクトリエンジニアリングのスペシャリストが必要とされているという。また開発、ネットワーキングインフラ、ネットワークエンジニアリングに関わる職種、テクノロジー監査やガバナンス担当者のほか、最近では金融サービス部門でM&Aが急増しており業界でIT採用レベルが高まっているため、これらの分野での経験を有する候補者の需要もあるという。

今後訪れる、人工知能(AI)やロボティクスによる技術革命を政府が積極的に奨励している状況から、日本のIT業界は世界的に注目されており、多くのグローバル企業が日本への進出を計画しているという。それらの企業がIT業務委託をするに当たり候補者に求めているスキルとして、英語に堪能であることに加え、柔軟性と文化的な順応性を挙げる。こうしたスキルと適応能力を備えた人々にとって、IT部門での業務受託は新たな知識やスキルを獲得する機会になるなど、多くの利点があるとしている。

一方で企業の業務委託を妨げる大きな問題の一つとして、日本における契約労働に対するイメージの問題が挙げられるといい、堅調な業務委託業界が存在する米国や欧州と比べ、日本では企業側も候補者側も、業務受託と低賃金労働との概念の違いが曖昧なのだという。

しかし最近では、候補者の業務委託に対する考えを改善するセミナーやネットワーキングイベントの成果が上がり、このような考え方は徐々に変化しつつあるという。また、過去12カ月をみると、特に金融サービスやハイテクベンダー部門の企業において、IT分野には高スキルの業務委託候補者が数多く存在することが認識されつつあるとのことだ。これらの企業は、高需要で正社員よりも高いスキルを持つ候補者には相応の報酬が支払われるべきとの考えを持ちはじめているという。

このように、業務委託を取り巻く認識は候補者と雇用者の双方で向上しはじめているため、両者にとって有益な状況となり得ることに疑問を差し挟む余地はないという。スキル不足が日本全体に広がるなかでIT業務委託部門が成長し続ければ、人材不足への解決策になる可能性があるとしている。

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