ペイロール(給与計算)サービスを提供する米Paychexがアメリカの正社員2000人を対象に、勤務時間を浪費する人が産業別にどの程度いるかを調査した。製造業・テクノロジー産業も調査対象となっている。
Paychexは今回、勤務時間を無駄にしている人が最も多い産業を明らかにするため、1日の仕事中に浪費する時間が3時間以上に及んでいる人の割合を調べた。その結果、勤務時間を無益に消費する人が最も多い産業が公益事業であることが判明した。
勤務中の浪費時間が3時間以上に渡る人の割合は、公益事業が17.4%。テレコミュニケーション産業が15.2%と2番目に多く、政府/行政機関が14.4%で続いた。一方、製造業は12%で、テクノロジー産業は9.9%だった。
またPaychexは、勤務時間を無駄にせず勤勉に働く人が最も多い産業も明らかにするべく、1日の仕事中に浪費する時間が1時間以下で済んでいる人が各産業にどの程度いるのかを調べた。同社によると、勤勉な人が最も多い産業は建築業であることが分かったという。
建築業では、勤務中の浪費時間が1時間を切る人の割合が61%だった。建築業に勤勉な人が多い理由について、Paychexは「人材不足、厳しいデッドライン、頻繁に起きる工期遅れに悩まされている建築業の人々にとって、時間を無駄にすることは問題をさらに悪化させるだけだからだろう」と分析している。
勤勉に働く人が2番目に多いのは、59.4%のホスピタリティ産業。3番目に多いのは57.1%の出版業だ。製造業は45.3%で6番目に位置している。
なお、ネットサーフィンで時間を浪費する人を産業別に調査したところ、ネットサーフィンで勤務時間を無駄にする人がテクノロジー産業には60.47%もいることが判明した。これは、61.54%という結果を叩き出した放送/ジャーナリズム業に次ぐ数値だ。
Paychexは、「これらの産業に従事する人は1日のほとんどの時間をパソコンの前で過ごすので、散歩や同僚との会話よりもネットサーフィンに誘惑されるのだろう」としている。