名大、GaNパワーデバイスの要素技術を開発――GaN基板上のGaNデバイスの基礎技術を構築

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トレンチ形状の相違

名古屋大学は2018年5月17日、縦型窒化ガリウム(GaN)パワーデバイスの溝(トレンチ)加工技術、およびGaNパワーデバイス用の高性能ゲート絶縁膜を開発したと発表した。

GaNパワーデバイスは、従来のシリコンに比べて低損失、高効率を実現できる次世代のパワーデバイスとされる。しかし、その社会実装の加速や、デバイス要素技術、およびその低コスト化には、さまざまな課題が存在する。

研究グループは今回、縦型GaNパワーデバイスの低抵抗なゲート構造を形成するためのトレンチ加工技術、および高性能ゲート絶縁膜を開発した。

縦型GaNパワーデバイスの構造

縦型GaNパワーデバイスのトレンチゲート加工、特にドライエッチング法を用いる場合には、トレンチ形状の制御と加工途中に形成されるダメージ層の除去が課題だった。それは、トレンチ底部の角度が鋭角であると、デバイスが破壊されるため、丸形状にする必要があり、またこのとき、表面にダメージ層が残るからだ。しかし今回、トレンチ底部の形状を丸形状にすることに成功。また、形成されたダメージ層を除去する手法も開発した。

加工表面にエッチングダメージのないトレンチ加工プロセス

また、GaNパワーデバイス用ゲート絶縁膜は、さまざまな種類の絶縁膜が検討されたものの、要求される条件を高いレベルで満たすものがなかった。それを今回、原子層堆積法を用い、1nm以下の原子層レベルのSiO2、Al2O3を交互に積層。最後に高温の熱アニールで焼き締めを行うことで、要求項目を高いレベルで満たす絶縁膜を作製することに成功した。

開発した絶縁膜の作製方法

研究グループは、これらの成果により、GaN基板上のGaNデバイスの基礎技術が構築できたとしている。また、信頼性の高いGaNパワーデバイスの実現が期待されるとしている。

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