ベネチアの建物を侵食から守る――電動水中翼船「カンデラ C-7」がボートショーに登場

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「水の都」として知られる世界遺産の都市ベネチアでは、主要な交通手段高速モーターボートが狭い運河を通過するとき起きる「曳波(ひきなみ)」によって、歴史的な建物の基礎部分が浸食されるという問題が深刻化している。ある調査によるとその被害はベネチアの建物の60%に及ぶという。

さらに、自動車の排気ガス低減装置として使われている触媒が、大半のモーターボートのエンジンには装備されておらず、大量の窒素酸化物や粒子状物質をまき散らしている。これらの酸性物質は、ベネチアの建造物の侵食を加速する原因になっている。

こうした問題に対応するため、スウェーデンのテック企業カンデラは電動水中翼船を開発し、2021年5月29日から開催される「Salone Di Nautico(ベネチアボートショー)2021」において、試験航行を行うことを発表した。

カンデラのレジャーボート「C-7」は、コンピューター制御の水中翼を備えており、走行時には船体は完全に水面の上へ浮上し、水から受ける抵抗を80%低減する。さらに、C-7がつくる曳波の波高は5センチ未満で、これはベネチアの歴史的な手漕ぎ船(ゴンドラ)とほぼ同程度だという。

同社の公共交通部門責任者であるエリック・エクルンド氏は、「(電動)水中翼船は、モーターボートの次世代技術だ。曳波をつくらず、騒音も出さず、バッテリーを動力に高速航行が可能だ」と説明する。

C-7は、20ノット(時速37km)で一般的な電動ボートよりも長い2時間以上の航行が可能。コンピューター制御された水中翼は、毎秒100回の頻度で角度調整を行い、強風や高波でも高い安定性を発揮するとしている。

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