2016年の世界の半導体消費——SamsungとAppleが引き続き消費を牽引 ガートナー調査

ガートナーは2017年2月1日、2016年の主要電子機器メーカーの半導体需要に関する調査結果を発表した。Samsung Electronics(Samsung)とAppleが半導体需要の1位と2位を占め、2015年と比べ順位は入れ替わったものの、この2社でトップを占めるのは今回で6年連続となる。

SamsungとAppleの2016年の半導体需要の合計は世界全体の18.2%で、合計617億ドルに相当する半導体を消費した。これは2015年に比べて4億ドルの増加となっている。

Samsungは、2015年を通じてスマートフォンや液晶テレビ、液晶パネルなどの市場での中国メーカーとの激しい競争があったが、半導体消費は増加して4.4%の伸びとなり、シェア9.3%で半導体消費企業のトップに返り咲いた。

一方2位となったAppleは、-2.9%とガートナーがこの調査を始めた2007年以来初めての減少となり、シェアは8.8%となった。2016年のiPadの販売が振るわず、PC市場におけるシェアも落としている。

2015年の上位10社のうち9社は2016年も上位10社に残った。上位10位のランクから外れたのはCisco Systemsで、代わりに2016年に急成長した中国のスマートフォン・メーカーBBK Electronicsが9位に入った。国別で見ると、米国が4社、中国が3社、韓国が2社、日本はSonyの1社となっている。上位10社に中国企業が3社ランクインしたのは初めてのことだ。

同調査結果からガートナーは、上位2社の半導体業界に対する影響力は弱まりつつあるが、上位10社を合わせた合計では半導体市場全体の平均成長率を上回っているとしている。しかし、市場シェアの変化が大幅に加速している昨今では、半導体ベンダーは数社の有力な顧客に頼ってビジネスを確保することはできないという。またBBK Electronicsの急成長については、中国のビジネスの変化しやすさを如実に物語るものと捉える。これらのことから、半導体ベンダーは、大手顧客のリスクを考慮するとともに、顧客ベースの多様化を図るよう努める必要があるとしている。

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