- 2024-11-21
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- Boeing, Orca, UUV(Uncrewed Undersea Vehicle), XLUUV(eXtra Large Uncrewed Undersea Vehicle), アメリカ海軍(USN), カルマンフィルター, ドップラー速度ログ, ペイロードセクション, 慣性航法ユニット, 極限耐久自律プラットフォーム, 深度センサー, 無人潜水艇, 耐久潜航試験, 自律型潜水艦
米Boeingは、アメリカ海軍(USN)向けに開発した自律型潜水艦「Orca」が、48時間の耐久潜航試験を完了したことを、2024年10月18日にXの投稿で発表した。Orcaは、無人潜水艇の分類では、超大型水中無人機(eXtra Large Uncrewed Undersea Vehicle:XLUUV)と呼ばれる。
同社はOrcaの位置づけを、能力、任務の柔軟性、信頼性において前例のないパッケージを提供する、極限耐久自律プラットフォームとしている。任務の戦略的/戦術的選択肢を拡大し、海中/海底戦のアプローチを再検討するものだ。
Orcaは、水中無人機(Uncrewed Undersea Vehicle: UUV)として最大規模で、12000kmの航続距離を有する。外洋航行、海底追従、海底での長期係留に対応し、人間の介入を制限した数カ月に及ぶミッションを遂行できる。このような特徴は小型のUUVにはないと、同社は説明している。
UUVの寸法は、全長約16m、全幅約2.6mで、約10mのモジュール式のペイロードセクションには、最大8トンの収容能力がある。これは中型UUV(直径約53cm)の9隻分、または小型UUV(直径約32cm)の48隻分に相当する。
この無人潜水艇は、桟橋で発進し回収されるため、支援船を必要としない。ナビゲーションシステムは、ドップラー速度ログと深度センサーによってサポートされた、カルマンフィルター付き慣性航法ユニットを備える。
動力源は、バッテリーと船舶用ディーゼル発電機のハイブリッド構成だ。同社は、将来の兵力構成において極めて重要な役割を果たすとの期待から、Orcaをゲームチェンジャー級のプラットフォームと位置付けている。