- 2017-11-20
- 技術ニュース, 機械系, 海外ニュース
- Chemist Warehouse, Drone Mothership, Guzman y Gomez(GYG), Project Wing
ドローン配達プロジェクト「Project Wing」が、オーストラリアのキャンベラ近郊で、現地の小売業者と共同でドローンによる空からの商品配達を試験的に行っている。Project Wing は、Alphabetの子会社「X」(旧 Google X)が進めるプロジェクトだ。
Project Wingは、メキシコ料理チェーン「Guzman y Gomez(GYG)」およびドラッグストアチェーン「Chemist Warehouse」と提携し、試験に参加している顧客が注文した商品をドローンで玄関先まで運ぶ。試験を実施するのはオーストラリア首都特別地域(ACT)とニューサウスウェールズ(NSW)の州境付近に広がる田園地帯で、何を買うにも車で往復40分はかかる所だという。
例えば、顧客がスマートフォンにインストールしたProject Wingのアプリケーションからブリトーを注文すると、ドローンがGYGのトレーラーキッチン「Drone Mothership」へと飛び、低空でホバリングする。GYGの従業員がドローンから下ろされたフックにブリトーの入ったパッケージを取り付けると、ドローンは注文主の家へ時速120Kmで文字通り飛んで行き、パッケージを投下する。
Project Wingは昨年9月にバージニア工科大学でドローンによる配達実験を行っている。この時も運んだのはブリトーだったが、これはXが食べ物の配達が最も課題を見つけやすい運用と考えているからだ。
前回はオープンスペースでの実験だったが、今回ドローンはセンサーを使って障害物を避けながら飛行し、裏庭やキッチンの近くなど、顧客の求める場所に商品を届けるという。プロジェクト関係者は、車によるデリバリーが食文化を変えたように、ドローンによる配達が次の革新を起こすかもしれない、と語っている。