アメリカ労働省労働統計局は2018年12月7日、11月の雇用統計を発表した。失業率は3.7%で変化はないが、非農業部門の就業者が前月比15万5000人増加したと報告している。主に製造業、医療、物流・倉庫業の3業種で雇用の増加が見られたという。
非農業部門全体で増加した就業者15万5000人のうち、製造業で新たに増えた就業者は2万7000人だった。さらに詳しく見ると、化学産業では6000人、一次金属工業では3000人の雇用が生じた。
なおこの1年間で、製造業全体の就業者は28万8000人増加した。その大部分が耐久財産業の雇用増に起因する。
一方、医療で増加した就業者は3万2000人。物流・倉庫業で増加した就業者は2万5000人だった。小売業でも1万8000人の雇用が発生した。鉱業、建設業、卸売業、金融業など、その他の主要産業では、ほとんど変化がなかったと分析している。
失業率は前月と前々月に続き、3カ月連続で3.7%となった。それでも前年同月比で失業率は0.4ポイント下がり、失業者数は64万1000人減少した。
性別や年齢、人種ごとの失業率は、成人男性が3.3%、成人女性が3.4%、10代が12.0%、白人が3.4%、黒人が5.9%、アジア系が2.7%、ヒスパニックが4.5%だった。いずれも前月に比べほとんど変化がないという。
雇用者全体の週平均労働時間は、前月比0.1時間減の34.4時間。製造業では週平均労働時間は40.8時間で、残業は3.5時間とどちらも変化がなかった。
雇用者全体の平均時給は前月に比べ6セント上昇し、27.35ドル(約3000円)に達した。前年同月比で言うと、81セント(3.1%)上昇したことになる。