- 2024-5-9
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- AI, CATL, TENER, エネルギー貯蔵プロダクト, バイオミメティックSEI(solid electrolyte interphase:固体電解質界面), リスク監視, リチウムイオン, 大容量エネルギー貯蔵システム, 早期警告機能, 自己組織化電解質, 障壁
中国のバッテリーメーカーCATLは、2024年4月9日、大容量エネルギー貯蔵システム「TENER」を発表した。同システムは5年間性能劣化しないことをうたい、新エネルギー貯蔵技術の大規模な普及と、エネルギー貯蔵プロダクトの高品質化を狙っている。
バッテリーの劣化を抑制する手段として、「バイオミメテイクスSEI(solid electrolyte interphase:固体電解質界面)」および「自己組織化電解質」の技術によって、リチウムイオンの移動を妨げる「障壁」を除去した。その結果、出力と容量の双方で劣化ゼロを達成した。
TENERの蓄電能力は、標準規格の20フィート(約6.1m)コンテナで、6.25 MWhの容量を達成した。安全性の点では、AIを活用したリスク監視と早期警告機能によって、システムの稼動状況を継続的に監視する。また、エネルギー貯蔵装置のライフサイクルを通した故障率を算出することで、安全設計の目標を検証し、最適化を続ける。
同社は、エネルギー貯蔵をグリーンエネルギー転換の重要な要素と捉えて、世界中の顧客に最高水準のエネルギー貯蔵ソリューションを提供してきたと説明する。今回の発表は、同社のエネルギー転換への継続的な取り組みにおける、新たな実績を示すかたちとなった。