- 2019-8-26
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- Cunjiang Yu, Science Advances, アメリカ科学振興協会(AAAS), ウェラブル電子デバイス, スイッチング回路用の電界効果トランジスタ(FET), ヒューストン大学, ヒューマンマシンインターフェイス(HMI)デバイス, ポリマーゾルゲル法(sol-gel-on-polymer), 伸縮性抵抗変化型メモリ(ReRAM)
健康管理を目的に心拍数などを計測するウェアラブルデバイスの普及が進んでいるが、米ヒューストン大学は、着けていることを感じさせないほど薄く、柔らかく、伸縮性のあるウェラブル電子デバイスを開発し、アメリカ科学振興協会(AAAS)の発行する『Science Advances』ジャーナルに発表した。
このデバイスは、使用者に自然な動きを許し、絆創膏より目立たないという。論文の代表執筆者のCunjiang Yu准教授は、「非常に薄く、厚さはわずか数μmだ。装着しても、それを感じることはできないだろう」と話す。
発表された論文によれば、このデバイスはポリマーゾルゲル法(sol-gel-on-polymer)によって処理され、ワンステップで形成された金属酸化物半導体のナノ薄膜をベースにしている。厚さは3~4μmと極めて薄く、伸縮性があり、30%伸ばしても安定動作するという。データ記憶のための伸縮性抵抗変化型メモリ(ReRAM)、インターフェイスとスイッチング回路用の電界効果トランジスタ(FET)、温度、歪み、および紫外線(UV)センサーが開発されている。
Yu准教授はまた、「このヒューマンマシンインターフェイス(HMI)デバイスは、薄く、装用を感じさせず、皮膚に張り付けて身体の様々なデータを取得できる。また、ロボットに取り付ければインテリジェントなフィードバックを提供するクローズドループHMIを構成することができる」と、同技術の有用性ついて語っている。