- 2020-5-11
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- アメリカ航空宇宙局(NASA), ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡, マイルストーン, 主鏡, 宇宙望遠鏡
アメリカ航空宇宙局(NASA)は2020年4月1日、3月初めに行われた最新のテストで、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の6.5mの主鏡を、宇宙空間で使用するのと同じ配置に完全に展開したと発表した。
反射型望遠鏡の感度、つまりどれだけ細部を見ることができるかは、観察対象からの光を集める鏡の大きさに直接関係している。表面積が大きいほど多くの光を集められるが、NASAがこれまでに作った中で最大となるウェッブの主鏡は、折り紙アートのように、コンパクトに折りたためるよう特別に設計された可動部品の集合体だ。この仕組みにより、打ち上げロケットのペイロードフェアリング内にギリギリ収納できるという。
今回のテストでは、この主鏡を軌道上に打ち上げられた後のように展開することに成功した。ウェッブの鏡には、無重力環境をシミュレートするための、重力を相殺する特別な装置が取り付けられている。
今回のテストは、打ち上げ場所のフランス領ギアナへと移送する前に実施する最終テストの重要なマイルストーンの1つ。これらのようなテストは、同宇宙望遠鏡が意図した通りに展開できることを物理的に実証することで、ミッションの成功を確実にするものだ。
同宇宙望遠鏡は2021年に打ち上げられる予定で、その時点で世界最高の宇宙天文台となる予定だ。
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NASA’s James Webb Space Telescope Full Mirror Deployment a Success