- 2021-11-8
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- Airbus, CityAirbus, CityAirbus NextGen, クワッドコプター, ダクテッドファン, デモンストレーター(実証機), パリ航空ショー, 都市型航空交通(UAM), 電動垂直離着陸機(eVTOL)
欧州の大手航空機メーカーAirbusは2021年9月21日、都市型航空交通(UAM)市場向け電動垂直離着陸機(eVTOL)「CityAirbus」の次世代機の計画を発表した。
Airbusは2015年にCityAirbusの開発を開始し、2017年のパリ航空ショーで発表している。2019年5月に初飛行したデモンストレーター(実証機)は、4基のダクテッドファンを備えるクワッドコプターの形状をしており、乗客4人を乗せ巡航速度120kmで15分飛行できる。
次世代機「CityAirbus NextGen」は8基の電動プロペラを備えV字型のテールを持つ固定翼機。ホバリングと水平飛行の効率が最適化され、垂直飛行から水平飛行に移る際に動翼(補助翼/方向舵/昇降舵などの操縦翼面)や傾斜機構を必要としない。
CityAirbus NextGenは、乗客4人を乗せて巡航速度120kmで80km飛行できる。都市交通で重要となる騒音レベルは、飛行中は65dB未満、離着陸時は70dB未満。一般的に地下鉄車内の騒音レベルは80dB、家庭用掃除機の音は70dB程度といわれており、CityAirbus NextGenはこれらより静かなeVTOLといえるだろう。
CityAirbus NextGenは詳細設計の段階にあり、プロトタイプの初飛行は2023年が予定されている。