米Boston Dynamics、4足歩行ロボット「Spot」に新機能を追加――産業現場での温度監視などをより効率的に

米Boston Dynamicsは、2023年6月5日、4足歩行ロボット「Spot」にソフトウェア/ハードウェアの両面でアップデートを施したと発表した。自律型ロボットとして開発されたSpotは、既に35カ国以上で1000台以上が導入され、工場などの作業現場で人の代わりに巡回や点検を行っている。

今回のアップデートで、Spotによる温度監視、音響式リーク検知、計器読み取りがより効率的にできるようになる。

温度監視では、監視対象が設定温度範囲を外れたときに遠隔操作ソフトウェア「Scout」により通知を出していたが、機能をより強化し、複数の対象領域を1枚の写真として撮影し、写真全体の温度を表示して比較できるようになったほか、最大3つの領域の温度差が一定以上に達したときにアラートを出せるようになった。

今回のアップデートでは音響イメージングを完全に統合しており、Spotに米Fluke製音響モニター「SV600」を搭載し、タブレットから直接、音響検査を始動させて、検査結果をScoutでリモート評価できる。

また、ソフト面で計器読み取りを含む目視検査がより強固に統合されており、パートナー企業のLevatasが提供するコンピュータービジョンを増設して、Spotは現場全体のアナログ計器を検査でき、異常値を検知した際はアラートを発することができるようになった。

ハード面に関しては、安全ライトや安全ブザー、スピーカーを組み込み、Spotの周辺で作業する人がロボットの存在を認識しやすいよう、安全性能を高めた。また、Spot背面に緊急停止ボタンを追加しており、緊急時にボタンを押すとロボットは即座に脚を折り曲げてその場で停止する。

関連情報

The Next Step in Safe, Autonomous Robotic Inspection – Bostondynamics

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