東北大ら、ダーウィンの研究以来謎だった就眠運動の仕組みを解明――就眠運動は生物時計が制御

東北大学と岡山大学は2018年7月6日、就眠運動を引き起こす分子を発見し、それらが葉の上面と下面で不均等に発現することで、運動が生じることを明らかにしたと発表した。

マメ科植物には、夜に葉を閉じ、朝には再び葉を開く就眠運動というユニークな現象が見られる。しかし、その分子機構には謎が多く、ポストゲノム時代を迎えた現代においても、運動を制御する分子は発見されていなかった。

研究グループは今回、就眠運動を起こす分子(イオンチャネル)を初めて発見し、それらが葉の上面側と下面側の細胞で不均等に発現することで、葉の動きが生まれることを明らかにした。そして、これらイオンチャネルの発現制御は、朝方に働く時計遺伝子の支配下にあり、その不均等な発現は、時計遺伝子の葉の上面と下面における遺伝子発現制御パターンの違いに由来することを明らかにした。

同研究により、生物時計によってその行動が制御される仕組みの解明に大きく貢献することが期待できるという。また、ダーウィン以来の謎であった植物の就眠運動現象の理解も大きく進むことになるとしている。

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