京大、再現性よく高い光電変換効率を示すペロブスカイト太陽電池の作製手法を確立

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京都大学は2018年9月6日、同大学の研究グループが、溶液の塗布によるスズ系ペロブスカイト半導体膜の作製法の改良に取り組み、均一性が高く高品質な半導体膜を得られる独自の成膜法を開発したと発表した。これにより、再現性がよく高い光電変換効率を示すペロブスカイト太陽電池を作製できる手法の確立に成功した。

環境や人体への影響が危惧される鉛の代わりにスズを原料に用いたスズ系ペロブスカイト太陽電池は、環境負荷の少ない次世代型太陽電池の有力候補として期待を集めている。しかし、材料中のスズイオン(Sn2+)が酸化されやすいなど、その太陽電池の高性能化には課題が残されている。実際、スズ系ペロブスカイト太陽電池の光電変換効率は、鉛系ペロブスカイト太陽電池の20%以上という高い光電変換効率と比べて数%から最大でも9%以下と低く、さらに再現性にも乏しいという問題があった。

同研究グループは、「温かい貧溶媒を用いるだけ」のHAT法と、「蓋をして加熱するだけ」で溶媒蒸気を制御するSVA法という二つの簡便な手法を開発し、これらを組み合わせることにより、均一性の高いスズ系ペロブスカイト半導体膜の作成法の確立に成功した。これにより、再現性よく7%を超える光電変換効率を示す太陽電池デバイスが作製できることを実証した。

今回開発した手法の確立により、国内外のさまざまな研究機関でも、均一な高品質ペロブスカイト膜を再現性よく作製することが可能になった。今後は良好な光電変換効率を示すスズ系ペロブスカイト太陽電池を標準デバイスとして作製できるものと期待でき、環境負荷の少ないペロブスカイト太陽電池研究のさらなる活発化が期待できるとしている。

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