宇宙航空向け新材料開発へのヒントとなるか――ファスナーのように結合する羽毛構造を研究

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カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)では、鳥類の翼の構造などに関する研究が行われている。鳥の翼を構成する羽毛は、中央を走る羽軸(うじく)、羽軸から枝のように伸びる羽枝(うし)、羽枝から小枝のように出ている小羽枝(しょううし)で構成されている。小羽枝には薄膜のフラップが付いている。

UCSD工学部のTarah Sullivan博士は、羽毛の羽枝と小羽枝を模した構造を3Dプリントし、その特性を調べた。例えば、この羽の構造は下向きの動き(パワーストローク)のときに小羽枝のフラップが空気をブロックして、羽毛が最も多くの空気を捉えられるよう、その飛翔能力に貢献している。

注目すべきは、この研究科Sullivan博士は、羽毛の構造には、飛行能力にかかわるもの以外にも航空宇宙分野に応用できる特徴を見出した点だ。小羽枝には面ファスナーの起毛に似たフックがあり、これが隣の小羽枝に引っかかって整列し、羽弁(うべん)と呼ばれる平面を形成している。羽毛を手にとってざっと動かし羽毛を注意深く観察すると、ファスナーが開き、魔法のようにそれが自ら閉じる様子が見られる。

Sullivan博士は、「この構造が、方向を特定した通気性を有する材料や、単方向性の接着剤の開発のヒントになる。」と述べ、この「魔法のような」ファスナー機構を持つ羽弁-羽枝-小羽枝の仕組みを調べることが、航空宇宙分野における新素材の開発と新しい接着材の開発につながるとの考えを示した。この研究成果は科学ジャーナル『Science Advances』誌の2019年1月16日号に掲載されている。

Sullivan博士は、自身の考えを証明するプロトタイプを作成しており、それについてこの次の論文で述べるとしている。

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