成長マインドセットでコンピューターサイエンスの興味と成績が向上する可能性

「成長マインドセット」とは、簡単に言えば「人間の特性や才能は伸ばすことができる」と考えることだ。「才能は持って生まれたものだ」という考えとは真逆の発想である。成長マインドセットを持てるか否かは、果たして学業成績の向上に影響するのだろうか。

ノースカロライナ州立大学の研究者らは、成長マインドセットがコンピューターサイエンスへの興味と成績にどれだけ影響を与えるかを調べるため、ある対照実験を行った。その結果、30分足らずのオンラインによる働きかけを行うだけで、男女関係なくコンピューターサイエンスへの興味が増すことが分かったという。

実験には、コンピューターサイエンスの入門講義を受講する491人の学生が参加した。学生たちは、成長マインドセットの介入を受けるグループ(245人)と、受けないグループ(246人)の2つに分けられ、それぞれ異なったコンテンツを視聴した。介入を受けるグループが視聴した動画は、誰でも切磋琢磨すればコンピューターサイエンスを習得できることを訴えかけるものだった。一方、介入を受けないグループが視聴した動画は、運動や十分な睡眠をとることの重要性を主張するものだった。

動画を視聴させた後で、両グループの意識調査を行ったところ、成長マインドセットの介入を受けたグループの学生の方が、専攻または職業としてコンピューターサイエンスに対する興味が実験前より増していることが判明した。そして、その結果には男女差はなかった。

ただ残念ながら、学生の成績に対する直接の影響は見られなかった。とはいえ、全く効果がないとは言い切れないという。

実験を行ったJeni Burnette准教授は、「成長マインドセットの介入は成績にすぐには影響を与えなかったが、それによって学生たちはコンピューターサイエンスに価値や重要性を見出した。価値や重要性を見出すことと、授業における最終成績に相関があることは分かっている。介入が成績に与える影響は、間接的ではあるが確かに存在する」と語っている。

研究結果は、2019年4月15日付けの『Social Psychological and Personality Science』に掲載されている。

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