- 2023-8-17
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- USAG-1遺伝子, インプラント, オーラルフレイル(口腔内機能の低下), トレジェムバイオファーマ, マウス抗USAG-1抗体, 京都大学, 先天性無歯症, 公益財団法人田附興風会医学研究所, 創薬, 抗体製剤(注射薬), 歯の芽, 歯科, 無歯症, 義歯, 髙橋克
歯科領域における日本の創薬ベンチャーであるトレジェムバイオファーマは、歯の発生過程に関わる「USAG-1遺伝子」を抑制する中和抗体によって、歯が欠如した「無歯症」のモデル動物の欠損した歯が再生することを明らかにした。
現在の一般的な歯の治療法では、義歯やインプラントが使用されている。しかし、歯が先天的に欠如する「先天性無歯症」は、成人するまでに根治的な治療法がない希少疾患とされる。この新しい治療法は、抗体製剤(注射薬)を使用した歯の再生を目指している。
同社は、京都大学大学院 医学研究科口腔外科学分野の髙橋克准教授(現 公益財団法人田附興風会医学研究所所北野病院)による研究成果を利用して、歯の再生治療薬の研究開発から上市までを目的としたベンチャー企業だ。
高橋氏らは、USAG-1遺伝子が欠損したマウスでは、通常は退化して消失する「歯の芽」が退化せずに成長し、新たな歯を形成することを発見した。この結果から、USAG-1タンパクを薬で不活性化することによって、歯の欠損を治療できる可能性がある。
それを立証するため、「マウス抗USAG-1抗体」を作製し、その抗体を歯の数が少ない遺伝子欠損マウスに1回投与して歯の数が回復したことを、2021年に学術論文で発表した。
同社は2023年7月3日、総額3億8千万円の資金を調達したと発表し、2024年の臨床治験開始を目指す計画だ。今後、先天性無歯症を最初の適応疾患として研究開発を進めて、高齢者のオーラルフレイル(口腔内機能の低下)の改善にまで展開すると説明している。
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