- 2019-11-20
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- OmniVision, OV6948, OVM6948 CameraCubeChip, アメリカ食品医薬品局(FDA), ウエハーレベルCSP, 超小型イメージセンサー, 超小型カメラモジュール
OmniVisionは、大きさ0.575×0.575mmの超小型イメージセンサー「OV6948」と、同センサーを搭載した0.65×0.65×1.158mmの超小型カメラモジュール「OVM6948 CameraCubeChip」を発表した。OV6948は「世界で最も小さな市販のイメージセンサー」として、ギネス記録に認定された。
OVM6948によるカメラシステムは、独自の裏面照射技術を採用し、高画質と低照度性能を備える。画素サイズは1.75μm、解像度200×200ピクセル、動画は最大30fpsで取得できる。視野角は120度、フォーカスレンジは3~30mmで、4m以上離れた場所にデータを送信できる。超小型で消費電力も25mWと少ないため、患者への負担の少ない低侵襲性な治療が可能になる。
この超小型イメージセンサー開発の背景には、近ごろアメリカ食品医薬品局(FDA)が発表した、内視鏡の不適切な洗浄による相互汚染リスクに関する勧告も影響している。従来の再利用可能な内視鏡は、相互汚染のリスクに加えメンテナンスコストもかかることから、現在、小型で高画質、費用対効果が高い使い捨て内視鏡への需要が高まっている。
OVM6948は、パッケージ形式にウエハーレベルCSPを採用しているので、直径1.0mmのカテーテルや内視鏡にも統合でき、コンパクトな使い捨て医療機器の大量生産が可能だ。体内にある極細の血管内部も撮像できるため、神経、心臓、脊椎、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、婦人科などの処置に対応できる。さらに、獣医学、産業用アプリケーションまで幅広い分野での活用が期待される。
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