ステルス爆撃機「B-2」の近代化を継続中――長射程対地攻撃用ミサイル「JASSM-ER」に加え、RATSを統合し暗号通信も高度化

米防衛産業大手のNorthrop Grummanは、2022年8月25日、米空軍とともに、ステルス爆撃機「B-2(Spirit)」の近代化を継続していることを明らかにした。2021年12月に実施した飛行試験で、B-2が長射程空対地スタンドオフミサイル(JASSM-ER)の発射に成功したことを明かしている。

JASSM-ERは、B-2をさらに近代化するために導入を予定している先進機能の内の1つで、JASSM-ER搭載により、B-2は従来より長射程での高ステルス性ミサイルの運用が可能になる。

B-2への搭載を進めている2つ目の先進機能がレーダー支援照準システム(Radar Aided Targeting System:RATS)だ。これは爆撃任務ミッション中に衛星測位システム(GPS)を利用できない環境下でも、B-2が核爆弾「B61 mod 12」を運用できるようにすることが狙いだ。

加えて、通信の安全性を高める暗号通信の高度化も進めており、2022年に入ってから、同社は最新の暗号を使用した通信飛行試験も実施し成功している。

同社は、こうしたB-2の先進機能向上により、大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、戦略核爆撃機といった、アメリカの「核の三本柱」の重要な一角をB-2は引き続き担っていくとしている。

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Northrop Grumman Continues B-2 Spirit Modernization

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