東大、液体の水の中に2種類の構造が存在する証拠を発見

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東京大学生産技術研究所は2020年1月31日、水の構造に関するシミュレーションと実際の水のX線散乱実験データの解析により、液体の水の中に2種類の構造が存在する証拠を見出したと発表した。

同研究所の田中肇教授とシー・ルイ特任研究員の研究グループは、3種の一般的な水モデルのシミュレーションと最新のX線散乱実験データを解析することで、水の構造因子に存在する見かけ上の一つ目の回折ピークの中に二つのピークが隠れていることを発見した。

隠れていたピークの内の一つは、水の中に形成される正四面体構造に関わる密度波に起因するものであることが分かった。また、もう一つのピークは、より乱れた構造に関係した密度波から生じていることが確かめられた。

水は密度が4℃で最大になるなど、他の液体とは異なったさまざまな特異な性質を示す。しかし、液体の水を理解する上で基礎となる構造については、液体特有の大きな熱揺らぎのため不明のままだった。

具体的には、構造が幅広い連続的な分布を持つという「連続体モデル」と、構造が2つの成分からなると考える「混合モデル」という2つの考え方が存在し、1世紀以上にわたって論争が続いてきた。

研究グループは、今回の発見は混合モデルを強く支持する結果であり、長年にわたる論争を終結させることが期待できるという。また、純粋な水以外にも、電解質溶液や生体内の水などさまざまな系の水構造の理解にも資するとしている。

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