- 2020-3-25
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- Darius Adamczyk, Honeywell, JPMogan Chase, QCCD(Quantum Charge Coupled Device/量子電荷結合デバイス)アーキテクチャー, イオントラップ型量子コンピュータ, 量子コンピュータ, 量子ビット(キュービット), 量子ボリューム(quantum volume)
米Honeywellは、2020年3月2日、量子コンピュータの性能を向上させる技術革新を達成し、この技術を採用した量子コンピュータを3カ月以内に公開する予定だと発表した。
Honeywellの量子コンピュータは、イオントラップ型量子コンピュータ。大規模な量子コンピューティングを実現するために、QCCD(Quantum Charge Coupled Device/量子電荷結合デバイス)アーキテクチャーを採用している。
量子コンピュータの性能は「量子ボリューム(quantum volume)」という指標で表せる。量子ボリュームとは、量子ビット(キュービット)数のほか、エラー率や量子ビット間の接続の質などを取り入れたものだ。Honeywellが市場投入する量子コンピュータは、量子ボリュームが64以上で、他に比べて2倍の性能だという。
また、Honeywellは、量子コンピューティングソフトウェアプロバイダー2社に戦略的投資を行ったことと、JPMogan Chaseと共同で量子アルゴリズムを開発することも同時に発表した。
HoneywellのDarius Adamczyk会長兼CEOは、「量子コンピューティングにより、事業における科学的で複雑な課題に取り組むことができるようになる。材料メーカーは新しい分子構造を探求し、運送会社は物流を最適化するようになる。金融機関は、より高速で正確なソフトウェアアプリケーションを必要とするだろう。Honeywellは量子コンピューティングの発展に影響を与え、当社の顧客がこの強力な新技術の恩恵を受ける機会を生み出すことに努めている」とコメントしている。
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