- 2020-5-19
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- 3Dプリンター, Biomedical Optics Express, Joel Collins, OpenFlexure Microscope, Raspberry Piカメラ, RMS対物レンズ, アクロマート結像レンズ, バース大学, 顕微鏡
英バース大学が、3Dプリンターで作れる低コスト顕微鏡のデザインを公開している。「OpenFlexure Microscope」と名付けられたこの顕微鏡デザインはオープンソースで、鏡筒などの3Dプリントデータやソフトウェアなどは専用ウェブサイトで公開されている。
OpenFlexure Microscopeは、主に光学系の構成によって3種類あり、ウェブカメラを光学系として使うローコストバージョン、8メガピクセルのRaspberry Piカメラを使う標準バージョン、RMS対物レンズとアクロマート結像レンズを使う高解像度バージョンが考えられている。
製作費は、1ポンド=1.30ドル換算で、最安のローコストバージョンが約15ドル(約1600円)と見積もられており、これには3Dプリントに使うPLAフィラメント、カメラ、取付金具部品(バルク品)の代金が含まれる。光学レンズを使う高解像度バージョンでも260ドル程度(約2万8000円)で製作できるとしている。
バース大学の物理学研究者でOpenFlexure Microscopeの共同製作者であるJoel Collins博士は「私たちはこの顕微鏡を世界中で、例えば学校、研究所、クリニックや高齢者福祉施設で、遊び感覚で使える顕微鏡を欲しいと思う人たちがいるなら、使ってもらいたいと考えている。そのためには、すぐに手に入れて使うことができ、かつ、手が届く価格のものでなければならない」と話す。これまでに、タンザニアやケニアで100台を超えるOpenFlexure Microscopeが3Dプリントされたという。
OpenFlexure Microscopeの詳細は、科学ジャーナル『Biomedical Optics Express』に掲載されている。