日産自動車は2016年8月15日、同社が20年以上の歳月をかけて開発した可変圧縮比ターボチャージャー搭載エンジン「VC-T(Variable Compression-Turbocharged) Engine」を2016年9月26日開催のパリモーターショーで披露すると発表した。
従来のガソリンエンジンは、圧縮比を変えられなかった。だが、VC-T Engineはピストン上死点の上げ下げにより、8:1と14:1の間で圧縮比を変更可能。圧縮比は走行中の状況に応じて、最適な値が自動で割り当てられる。
同エンジンでは圧縮比の変更が必要な場合、まずハーモニックドライブがアクチュエーターのアームを動かす。すると、アクチューターのアームがコントロールシャフトを回転させる。
コントロールシャフトは回転するとき、ピストンとつながるマルチリンクの角度を変える。マルチリンクはこれにより、シリンダー内でピストンが届く高さを調節。その結果、圧縮比が変更される。
日産自動車によると、VC-T Engineを搭載した車両は燃費や排気ガスのほか、ノイズや振動を大幅に削減できるという。