エンジニアになる新卒者数、日本は世界4位。意外な世界1位は?——UNESCO調査

大学や大学院の卒業後にエンジニアリングや製造の分野に進んだ学生が多い国トップ10が、国連教育科学文化機関統計研究所(UNESCO Institute for Statistics)の調査によって明らかになった。最も多い国がアメリカでも日本でもなかったため、海外メディアで話題になっている。

国連教育科学文化機関統計研究所は、エンジニアリング、製造、建築の仕事に就いた新卒者を、各国の大学機関が年間ベースで何人輩出しているかを調査。その結果、最も多く輩出した国がロシアであることが判明した。

ロシアが1年間に輩出した新卒者の数は、トップ10中2位のアメリカが輩出した23万7826人を倍近く上回る45万4436人だった。アメリカに続いて3位に入ったのは、発展途上国ながら23万3695人を輩出したイラン。一方、日本は16万8214人を輩出し、4位にランクインした。

人口が世界で一番多い中国と次に多いインドは、いずれもトップ10に入っていない。国連教育科学文化機関統計研究所はその理由について、参考になるデータを中国とインドが一切提供していないからだと説明している。

今回の調査におけるもう1つの注目点は、先進国よりも発展途上国の方が多くトップ10入りしていることだ。トップ10入りした発展途上国が輩出した新卒者の数は、いずれも10万人を超えている。

先述したイランを除いてこれらの国を順に挙げると、5位韓国14万7858人、6位インドネシア14万169人、7位ウクライナ13万391人、8位メキシコ11万3944人、10位ベトナム10万390人となる。

今回の調査結果は、世界経済フォーラムの「Human Capital Report 2015」で発表されたものだ。世界経済フォーラムによると、「21世紀におけるイノベーション、競争力、成長の鍵となるのは人材だ」 という。上記の調査結果を見る限り、発展途上国と見なされる国でも、21世紀を背負って立つ人材が続々と輩出され始めているようだ。

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