NASA、eVTOL型エアタクシーを試験中

Credits: Joby Aviation

アメリカ航空宇宙局(NASA)は2021年8月30日、NASAの進める「Advanced Air Mobility (AAM:先進的エアモビリティー)」プロジェクトの全米キャンペーンの一環として、Joby Aviationの全電動垂直離着陸機(eVTOL)の飛行試験を開始した。

AAMに対するNASAのビジョンは、新たな航空市場の関係者が、これまで航空サービスが未提供、あるいは不十分な地方や都市間で、人や貨物を安全に運ぶ航空輸送システムを安全に開発できるよう支援することだ。

AMM全米キャンペーンは、AAMをアメリカで実現するための一連の活動で、AAMの安全性に対する国民の信頼を高め、将来の機体メーカー、運行会社、および空域サービスプロバイダーに、進化し続ける規制および運用環境に関する知見を提供することが目的だ。

NASAがキャンペーンの一環としてeVTOLをテストするのはこれが初めてで、2021年9月10日までカリフォルニア州ビッグサー近くにあるJoby Aviationの飛行施設で行われる。eVTOLは、将来的にはエアタクシーとして使われ、人や物を運ぶための日常的な輸送手段となる可能性がある。

AAMミッション統合マネージャーのDavis Hackenberg氏は、「全米キャンペーンの開発的テストは、AAM業界のタイムラインを加速するというNASAの目標における重要な戦略的ステップだ」と述べている。

テストでは、eVTOLを商用旅客サービスとして利用することを想定したテストシナリオに従って飛行させ、50を超えるマイクロフォンアレイで飛行の様々なフェーズでのJoby機の音響プロファイルが測定される。また、eVTOLの挙動、コントローラーとの通信のされ方の情報も収集される。収集したデータは分析され、2022年に予定されているNC-1と呼ばれる、より高度なテストの準備に役立てられる。

Joby Aviationの創設者でCEOのJoeBen Bevirt氏は、「NASAのAAM全米キャンペーンは、eVTOLの科学的理解と社会的受容の促進に重要だ。過去10年間、電動飛行でNASAと緊密に協力し、キャンペーンの一環として飛行した最初のeVTOL企業であることを大変誇りに思う」とコメントしている。

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NASA Begins Air Taxi Flight Testing with Joby

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