ガソリン車の燃費規制強化――2026年モデルの平均燃費は20.7km/Lに

米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)は2022年4月1日、2024~2026年モデル車両の燃費に関する新たな企業別平均燃費基準(CAFE:Corporate Average Fuel Economy)を発表した。家計にかかる燃料コストを抑え、環境を改善し、気候変動に対処するねらいで、2026年モデルでは、乗用車やSUVなどライトトラックの燃費基準が、1ガロン当たり約49マイル(1L当たり約20.7km)まで引き上げられる。

アメリカで最初にCAFEが法制化されたのは1975年。以降アメリカにおける石油消費量を25%、日量500万バレル相当削減したとされる。今回発表された新しい基準では2024~2025モデルは年8%、2026年モデルではさらに年10%の燃費向上が求められる。これにより、2026年モデルは2021年モデルと比べて、33%燃費が改善することとなる。全体でみると、これまでの基準と比べ、2050年までに2000億ガロン(約7570億L)以上の燃料削減の上乗せが見込まれる。

「これらの改善により、我が国は世界的な石油価格変動を受けにくくなる。二酸化炭素の排出量を25億トン減らしてコミュニティを保護するだろう」とPete Buttigieg運輸長官は語る。温室効果ガスや大気汚染の削減により、高速道路や交通量の多い道路の沿線に住む人々の健康を守ると期待される。

現在、ほぼ全ての自動車メーカーが新型EVを発表し、輸送部門は電動化に進んでいる。今回の規制は、よりクリーンで、より燃費の良い車に対する急速な需要の高まりに合わせたもので、自動車業界に継続的な燃費改善を促すことになるだろう。

関連リンク

USDOT Announces New Vehicle Fuel Economy Standards for Model Year 2024-2026

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る