米空軍、航空機の電子戦を支援するソフトウェア「Angry Kitten」を開発中

U.S.Air Force photo/Tech.Sgt.John McRell

米空軍は、敵の兵器を妨害して電子的に攻撃する電子戦運用ポッド「Angry Kitten」の戦闘機への搭載の可能性について、2022年8月3日の記事で伝えている。

Angry Kittenの起源は、10年前にジョージア工科大学研究所が開発したソフトウェアだ。同ソフトウェアは当初、敵の電子攻撃に対応するための訓練用の仮想敵システムだったが、システムを効率的にアップデートするしくみを備えていたことから、航空戦闘司令部は4つのシステムをポッドの戦闘用バージョンへ改造する案を提示した。これにより、米国の戦闘機パイロットが、敵のセンサーを妨害する能力を持つという。

従来、空軍の電子戦システムの実装は、ソフトウェアとハードウェアの密結合であったため、機能更新には開発機関と資金両面のコストを必要とした。しかし今後、常時変化していく電子戦の状況に迅速に対応するためには、スマートフォンのアプリケーションのように頻繁にアップデートするしくみが必要だ。

米空軍は、この戦闘用Angry Kittenの運用評価を、カリフォルニア州チャイナレイクで、4月の2週間に30回の出撃を通して実施した。このテスト飛行中に遭遇した各種の脅威情報を、ポッドのミッションデータファイル、ソフトウェアに対して夜間に更新し、日々の判断の精度を向上させた。

電子戦システム開発と飛行実験のマネージャーであるKeith Kirk氏は、Angry Kittenの導入予定は未定だが、このプロジェクトは空軍における電子戦のあり方を劇的に変えるものだと述べた。

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